HCアセットマネジメント株式会社
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HC行動原則(フィデューシャリー宣言)

HCアセットマネジメント株式会社(以下「HC」)は、投資運用業者として、専らに顧客の利益のみを考え、最善を尽くして働き、最良の投資成果を追求し、その対価として適正な報酬を得ることをもって、経営の目的とします。そして、経営の目的を実現するために、経営基盤を安定化させ、人材への継続的な投資を行い、人材が育つ環境を整備します。
この環境とは、全役職員が顧客の利益だけを考え、最善最良を追求するために切磋琢磨することで形成される文化です。文化は全役職員の日々の行動から自然と醸成されるものです。故に、ここに、全役職員が日々実践する活ける規範として、HC行動原則(以下「HC原則」)を定めます。
なお、HC原則の策定をもって、金融庁が定めている「顧客本位の業務運営に関する原則」(以下「金融庁原則」)に関して、その実施方針を表明することを兼ねていますので、「7 HC原則と金融庁原則の対応関係」に金融庁原則の全文を掲げるとともに、HC原則との対応関係を明示しています。実施しない原則については、「該当なし」と表示し、HC原則の関連箇所において、その理由を明示しています。

  1. 1. 策定経緯
    1. 1.1 金融庁は、2014年9月に、金融行政を画する「平成26事務年度金融モニタリング基本方針(監督・検査基本方針)」を公表し、「商品開発、販売、運用、資産管理それぞれに携わる金融機関がその役割・責任(フィデューシャリー・デューティー)を実際に果たすことが求められる」と言明しました。その際、フィデューシャリー・デューティーには、「他者の信認を得て、一定の任務を遂行すべき者が負っている幅広い様々な役割・責任の総称」との注記が付されました。これを受けて、HCは、2015年8月21日、金融庁の施策を具現化するものとして、金融界で最初に、HC独自の行動規範である「フィデューシャリー宣言」を策定し、公表しました。
    2. 1.2 金融庁は、2017年3月30日に、フィデューシャリー・デューティーを具体化し、「顧客本位の業務運営に関する原則」として、公表しました。HCは、即日、金融界で最初に、これを採択することで「フィデューシャリー宣言」の改訂を行い、公表しました。
    3. 1.3 金融庁は、2021年1月15日に、「顧客本位の業務運営に関する原則」を改訂し、公表しました。続けて、同年4月12日、「金融事業者における顧客本位の業務運営のさらなる浸透・定着に向けた取組みについて」を公表し、新しい形式による金融庁への報告を求めました。HCは、これに対応するために、また、投資信託事業の本格的な展開にあわせて、同年6月22日に、「フィデューシャリー宣言」の抜本的な改訂を行うことでHC原則を策定して、公表しました。
    4. 1.4 金融庁は、2024年9月26日に、「顧客本位の業務運営に関する原則」を改訂し、公表しました。当該改訂では、資産運用会社のプロダクトガバナンスに関する補充原則が追加されました。HCは、同年11月21日にHC原則を改訂し、公表しました。
  1. 2. 共通原則
    1. 2.1 利益相反の禁止
      1. 2.1.1 新契約の締結において、HCと利害のある関係者を通じた不当な影響力の行使は行いません。
      2. 2.1.2 顧客資産の運用及び管理において、HCと利害関係者との取引を一切行わないことにより、利益相反の恐れのある立場に自らを置きません。
      3. 2.1.3 HCは、運用の実行において、各専門分野における外部の運用会社を起用しています。運用会社の選任並びに解任は、専らに運用能力の評価に基づいて行います。HCは、運用会社との業務提携、及び運用会社への出資、並びに名目の如何を問わず、運用会社との間で特別な関係を持つことは一切行いません。
      4. 2.1.4 HCは、企業グループを形成せず、また顧客の課題解決提案による事業を行っているため営業部門や営業目標を持ちません。
    2. 2.2 報酬の合理性
      1. 2.2.1 顧客資産の規模や運用内容等の差異に応じた合理的で適正な報酬率を適用し、同一サービスには同一報酬率をという顧客間公平性を貫徹します。
      2. 2.2.2 報酬率は、HCサービスの質を安定的に保ちかつ永続的に提供するために合理的に必要となる適正な経営経費に基づき決定します。適正な経営経費は、運用プロフェッショナルとしての適正な処遇、適正な一般経営管理費、及び適正な資本利潤率に基づくものとして厳正に管理します。
    3. 2.3 最善を尽くす責務
      1. 2.3.1 顧客の利益の視点で、その需要が生まれてきた背景にまで遡って、目的に対する合理性のもと最適なサービスを提供します。
      2. 2.3.2 顧客の利益の視点が損なわれないよう、顧客を起点とする有機的に結合した業務機能により顧客本位の業務運営を行います。
    4. 2.4 顧客の特定と理解
      1. 2.4.1 顧客についての深い理解に基づき、顧客の投資目的に応じた最善のサービスを提供します。
    5. 2.5 顧客に対する説明と報告
      1. 2.5.1 顧客への情報提供において、情報の対称性を生じさせ、もって顧客との共通利益の創造に資する情報を提供します。
    6. 2.6 文化の醸成
      1. 2.6.1 専らに顧客のために働くものとして、厳格な職業倫理を身につけた運用プロフェッショナルが育つ環境を整備します。
      2. 2.6.2 役職員の評価において、顧客の利益を意識した主体的なベストプラクティスの取組に重点を置いて適切に評価、登用します。
    7. 2.7 遵守態勢
      1. 2.7.1 HC原則の遵守状況を、定期的に確認し開示します。
      2. 2.7.2 取締役会を運用プロフェッショナルで構成された取締役、及び独立した社外取締役で構成し、HC原則の遵守状況を監視監督します。
  1. 3. 投資一任業務に関する原則
    1. 3.1 顧客ごとの完全な個別対応
      1. 3.1.1 資産運用を経営課題とする機関投資家を顧客とし、顧客の課題解決を完全な個別対応により支援するサービスを提供します。
    2. 3.2 顧客についての深い理解に基づく創造的提案
      1. 3.2.1 顧客の運用目標や制約、全体的な運用状況を踏まえたうえで、顧客ごとに最適な運用方法を提案、協議のうえ実行します。
    3. 3.3 顧客ごとの運用内容に応じた説明と報告の個別対応
      1. 3.3.1 顧客の特性と運用内容に応じて、顧客との相互理解に基づき、提供サービスの説明、運用状況の報告を行います。
    4. 3.4 個別契約ごとの特性に応じた報酬の設定
      1. 3.4.1 報酬は、個別契約ごとの運用内容や顧客面談などサービスの特性に応じ、当社の経費率を加味した報酬を設定します。
    5. 3.5 業務の特性により、実施しない金融庁原則
      3(注)、4、5、(注1~5)、6、(注1~4)
  1. 4. 適格機関投資家向け私募投資信託の業務に関する原則
    1. 4.1 投資目的の標準化
      1. 4.1.1 適格機関投資家を特定し、広く共通の運用課題を達成する私募投資信託を設定します。
    2. 4.2 特定少数顧客限定
      1. 4.2.1 顧客数を特定少数に絞り込むことで顧客の理解を深めます。
    3. 4.3 投資戦略の説明と報告の顧客ごとの対応
      1. 4.3.1 顧客の特性に応じて、顧客との相互理解に基づき、提供サービスの説明、運用状況の報告を行います。
    4. 4.4 報酬率の設定における規模の経済の還元
      1. 4.4.1 運用内容に応じた報酬率を設定します。合理的かつ適正な報酬の基本原則のもとで、段階料率を設定することで、規模の経済を顧客に還元します。
    5. 4.5 業務の特性により、実施しない金融庁原則
      3(注)、5、(注1~5)、6、(注1~4)
  1. 5. 個人投資家向け公募投資信託の業務に関する原則
    1. 5.1 HCインカム限定
      1. 5.1.1 公募投資信託は、「HCインカム」のみとします。
      2. 5.1.2 「HCインカム」の運用の目的を特定し、適合する顧客を特定します。
    2. 5.2 媒介による直接販売
      1. 5.2.1 「HCインカム」を、HC独自のウェブサイトを通じて直接販売します。
      2. 5.2.2 顧客を特定するため、不特定多数の顧客を対象としません。
      3. 5.2.3 見込み顧客を得るために、金融機関等の媒介を利用します。媒介とは、「金融サービスの提供に関する法律」に定める有価証券の売買の媒介を指します。なお、媒介者の役割は、「HCインカム」の特性に適合する顧客を特定することです。
      4. 5.2.4 HCの経営哲学に共感し、「HCインカム」の特性と顧客の属性をよく理解する媒介者を選定します。
      5. 5.2.5 顧客との接点である媒介者を継続支援するため、運用戦略や運用状況に関する研修や顧客サービスのための情報交換などを定期的に行います。
    3. 5.3 投資戦略の説明と報告
      1. 5.3.1 情報発信はHC独自のウェブサイトを通じて行います。
      2. 5.3.2 顧客の正しい投資判断、運用状況理解のため、資料をわかりやすく作成、定期的に見直します。確認のための満足度アンケート等を行い、顧客の声を広くサービスに反映します。
      3. 5.3.3 投資価値の正しい理解のための説明を行います。他の商品、市場との比較による説明はふさわしくないため行いません。
      4. 5.3.4 顧客がそれぞれの必要に応じた情報を得られるよう、機関投資家向けと同等の説明、報告資料を参照できる仕組みを用意します。
    4. 5.4 報酬についての考え方
      1. 5.4.1 投資信託の維持管理経費を踏まえて、投資一任事業や私募投資信託事業より高い報酬率を設定します。段階料率を設定することで、規模の経済を顧客に還元します。
    5. 5.5 業務の特性により、実施しない金融庁原則
      3(注)、5(注2、4)、6、(注1、2、4)
  1. 6. その他の業務に関する原則
    1. 6.1 投資助言業
      1. 6.1.1 投資助言業は、顧客の投資判断を支援するための情報提供業です。本業務の特性、本質に鑑み、金融庁原則適用は、投資一任業務に準じます。
    2. 6.2 ファンドアドバイザリー業務
      1. 6.2.1 顧客が新たな投資対象を創出する際、投資家目線で、ファンドストラクチャーや利回り設定等の合理性につきアドバイスする業務です。金融庁原則適用は、投資一任業務もしくは適格機関投資家向け私募投資信託業務に準じます。
  1. 7. HC原則と金融庁原則の対応関係
    1. 原則1. 金融事業者は、顧客本位の業務運営を実現するための明確な方針を策定・公表するとともに、当該方針に係る取組状況を定期的に公表すべきである。当該方針は、より良い業務運営を実現するため、定期的に見直されるべきである。 ⇒ HC原則2.7.1
    2. (注) 金融事業者は、顧客本位の業務運営に関する方針を策定する際には、取引の直接の相手方としての顧客だけでなく、インベストメント・チェーンにおける最終受益者としての顧客をも念頭に置くべきである。 ⇒ HC原則2.3.1、2.4.1
    3. 原則2. 金融事業者は、高度の専門性と職業倫理を保持し、顧客に対して誠実・公正に業務を行い、顧客の最善の利益を図るべきである。金融事業者は、こうした業務運営が企業文化として定着するよう努めるべきである。 ⇒ HC原則2.3.1、2.3.2、2.6.1
    4. (注) 金融事業者は、顧客との取引に際し、顧客本位の良質なサービスを提供し、顧客の最善の利益を図ることにより、自らの安定した顧客基盤と収益の確保につなげていくことを目指すべきである。 ⇒ HC原則2.2.2、2.3.1、2.3.2
    5. 原則3. 金融事業者は、取引における顧客との利益相反の可能性について正確に把握し、利益相反の可能性がある場合には、当該利益相反を適切に管理すべきである。金融事業者は、そのための具体的な対応方針をあらかじめ策定すべきである。 ⇒ HC原則2.1.1、2.1.2、2.1.3
    6. (注) 金融事業者は、利益相反の可能性を判断するに当たって、例えば、以下の事情が取引又は業務に及ぼす影響についても考慮すべきである。
      • 販売会社が、金融商品の顧客への販売・推奨等に伴って、当該商品の提供会社から、委託手数料等の支払を受ける場合
      • 販売会社が、同一グループに属する別の会社から提供を受けた商品を販売・推奨等する場合
      • 同一主体又はグループ内に法人営業部門と運用部門を有しており、当該運用部門が、資産の運用先に法人営業部門が取引関係等を有する企業を選ぶ場合
      ⇒ 該当なし
        グループに属さない独立系運用会社であり、法人営業部を持たないことから、当項目は該当しません。
    7. 原則4. 金融事業者は、名目を問わず、顧客が負担する手数料その他の費用の詳細を、当該手数料等がどのようなサービスの対価に関するものかを含め、顧客が理解できるよう情報提供すべきである。 ⇒ HC原則4.4.1、5.4.1
    8. 原則5. 金融事業者は、顧客との情報の非対称性があることを踏まえ、上記原則4に示された事項のほか、金融商品・サービスの販売・推奨等に係る重要な情報を顧客が理解できるよう分かりやすく提供すべきである。 ⇒ HC原則2.5.1、5.2.5、5.3.2
    9. (注1) 重要な情報には以下の内容が含まれるべきである。
      • 顧客に対して販売・推奨等を行う金融商品・サービスの基本的な利益(リターン)、損失その他のリスク、取引条件
      • 顧客に対して販売・推奨等を行う金融商品の組成に携わる金融事業者が販売対象として想定する顧客属性
      • 顧客に対して販売・推奨等を行う金融商品・サービスの選定理由(顧客のニーズ及び意向を踏まえたものであると判断する理由を含む)
      • 顧客に販売・推奨等を行う金融商品・サービスについて、顧客との利益相反の可能性がある場合には、その具体的内容(第三者から受け取る手数料等を含む)及びこれが取引又は業務に及ぼす影響
      ⇒ HC原則5.2.4、5.3.2、5.3.4
    10. (注2) 金融事業者は、複数の金融商品・サービスをパッケージとして販売・推奨等する場合には、個別に購入することが可能であるか否かを顧客に示すとともに、パッケージ化する場合としない場合を顧客が比較することが可能となるよう、それぞれの重要な情報について提供すべきである((注2)~(注5)は手数料等の情報を提供する場合においても同じ)。 ⇒ 該当なし
        当社が提供する一般投資家金融商品はHCインカム~夢のたねのみであること、当社は投資判断を業としていることから当項目は該当しません。
    11. (注3) 金融事業者は、顧客の取引経験や金融知識を考慮の上、明確、平易であって、誤解を招くことのない誠実な内容の情報提供を行うべきである。 ⇒ HC原則5.2.5、5.3.2、5.3.4
    12. (注4) 金融事業者は、顧客に対して販売・推奨等を行う金融商品・サービスの複雑さに見合った情報提供を、分かりやすく行うべきである。単純でリスクの低い商品の販売・推奨等を行う場合には簡潔な情報提供とする一方、複雑又はリスクの高い商品の販売・推奨等を行う場合には、顧客において同種の商品の内容と比較することが容易となるように配意した資料を用いつつ、リスクとリターンの関係など基本的な構造を含め、より分かりやすく丁寧な情報提供がなされるよう工夫すべきである。 ⇒ 該当なし
        当社は投資判断を業としているため、該当ありません。
    13. (注5) 金融事業者は、顧客に対して情報を提供する際には、情報を重要性に応じて区別し、より重要な情報については特に強調するなどして顧客の注意を促すべきである。 ⇒ HC原則5.3.3、5.3.4
    14. 原則6. 金融事業者は、顧客の資産状況、取引経験、知識及び取引目的・ニーズを把握し、当該顧客にふさわしい金融商品・サービスの組成、販売・推奨等を行うべきである。 ⇒ 該当なし
        当社は投資判断を業としているため、該当ありません。
    15. (注1) 金融事業者は、金融商品・サービスの販売・推奨等に関し、以下の点に留意すべきである。
      • 顧客の意向を確認した上で、まず、顧客のライフプラン等を踏まえた目標資産額や安全資産と投資性資産の適切な割合を検討し、それに基づき、具体的な金融商品・サービスの提案を行うこと
      • 具体的な金融商品・サービスの提案は、自らが取り扱う金融商品・サービスについて、各業法の枠を超えて横断的に、類似商品・サービスや代替商品・サービスの内容(手数料を含む)と比較しながら行うこと
      • 金融商品・サービスの販売後において、顧客の意向に基づき、長期的な視点にも配慮した適切なフォローアップを行うこと
      ⇒ 該当なし
        当社は投資判断を業としているため、該当ありません。
    16. (注2) 金融事業者は、複数の金融商品・サービスをパッケージとして販売・推奨等する場合には、当該パッケージ全体が当該顧客にふさわしいかについて留意すべきである。 ⇒ 該当なし
        当社は投資判断を業としているため、該当ありません。
    17. (注3) 金融商品の組成に携わる金融事業者は、商品の組成に当たり、商品の特性を踏まえて、販売対象として想定する顧客属性を特定・公表するとともに、商品の販売に携わる金融事業者においてそれに沿った販売がなされるよう留意すべきである。 ⇒ HC原則5.2.1、5.2.2、5.2.3、5.2.4、5.2.5
    18. (注4) 金融事業者は、特に、複雑又はリスクの高い金融商品の販売・推奨等を行う場合や、金融取引被害を受けやすい属性の顧客グループに対して商品の販売・推奨等を行う場合には、商品や顧客の属性に応じ、当該商品の販売・推奨等が適当かより慎重に審査すべきである。 ⇒ 該当なし
        当社は投資判断を業としているため、該当ありません。
    19. (注5) 金融事業者は、従業員がその取り扱う金融商品の仕組み等に係る理解を深めるよう努めるとともに、顧客に対して、その属性に応じ、金融取引に関する基本的な知識を得られるための情報提供を積極的に行うべきである。 ⇒ HC原則2.5.1、2.6.1、2.6.2
    20. 原則7. 金融事業者は、顧客の最善の利益を追求するための行動、顧客の公正な取扱い、利益相反の適切な管理等を促進するように設計された報酬・業績評価体系、従業員研修その他の適切な動機づけの枠組みや適切なガバナンス体制を整備すべきである。 ⇒ HC原則2.6.2、2.7.2
    21. (注) 金融事業者は、各原則(これらに付されている注を含む)に関して実施する内容及び実施しない代わりに講じる代替策の内容について、これらに携わる従業員に周知するとともに、当該従業員の業務を支援・検証するための体制を整備すべきである。 ⇒ HC原則2.6.1、2.7.2
    1. 補充原則1. 金融商品の組成に携わる金融事業者は、金融商品やサービスの提供を通じて、顧客に付加価値をもたらすと同時に自身の経営を持続可能なものとするために、金融商品の組成に携わる金融事業者の経営者として十分な資質を有する者のリーダーシップの下、顧客により良い金融商品を提供するための理念を明らかにし、その理念に沿ったガバナンスの構築と実践を行うべきである。 ⇒ HC原則2.4.1、2.5.1、2.6.1、2.6.2、2.7.1
    2. 補充原則2. 金融商品の組成に携わる金融事業者は、顧客により良い金融商品を提供するための理念を踏まえ、金融商品のライフサイクル全体のプロダクトガバナンスについて実効性を確保するための体制を整備すべきである。その上で、金融商品の組成に携わる金融事業者は、金融商品の組成・提供・管理の各プロセスにおける品質管理を適切に行うとともに、これらの実効性を確保するための体制を整備すべきである。 ⇒ HC原則2.4.1、3.1.1、3.2.1、4.1.1、5.1.1、5.1.2
    3. (注1) 金融商品の組成に携わる金融事業者は、金融商品の組成から償還に至る金融商品のライフサイクル全体を通じたプロダクトガバナンスの実効性や組成・提供・管理の各プロセスにおける品質管理の実効性を確保するために、管理部門等による検証の枠組みを整備すべきである。その事業規模や提供する金融商品の特性等に応じて、必要な場合には、社外取締役 や外部有識者のほか、ファンドの評価等を行う第三者機関等からの意見を取り入れる仕組みも検討すべきである。 ⇒ HC原則2.7.2
    4. (注2) 金融商品の組成に携わる金融事業者は、プロダクトガバナンスの実効性に関する検証等を踏まえ、適時にプロダクトガバナンスの確保に関する体制を見直すなど PDCA サイクルを確立すべきである。 ⇒ HC原則2.4.1、3.1.1、3.2.1、4.1.1、5.1.1、5.1.2
    5. 補充原則3. 金融商品の組成に携わる金融事業者は、顧客の真のニーズを想定した上で、組成する金融商品がそのニーズに最も合致するものであるかを勘案し、商品の持続可能性や金融商品としての合理性等を検証すべきである。また、商品の複雑さやリスク等の金融商品の特性等に応じて、顧客の最善の利益を実現する観点から、販売対象として適切な想定顧客属性を特定し、金融商品の販売に携わる金融事業者において十分な理解が浸透するよう情報連携すべきである。 ⇒ HC原則2.4.1、2.5.1、3.1.1、3.2.1、3.3.1、4.1.1、4.3.1、5.1.1、5.1.2
    6. (注1) 金融商品の組成に携わる金融事業者は、組成する金融商品が中長期的に持続可能な商品であるかを検証するとともに、恣意性が生じない適切な検証期間の下でリスク・リターン・コストの合理性を検証すべきである。 ⇒ HC原則2.2.1、2.2.2、3.4.1、4.4.1、5.4.1
    7. (注2) 金融商品の組成に携わる金融事業者は、想定顧客属性を特定するに当たっては、商品の複雑さやリスク等の金融商品の特性等に応じて、顧客の資産状況、取引経験、知識及び取引目的・ニーズ等を基本として具体的に定めるべきであり、必要に応じて想定される販売方法にも留意すべきである。その際、商品を購入すべきでない顧客( 例えば、元本毀損のおそれのある商品について、元本確保を目的としている顧客等)も特定すべきである。また、複雑な金融 商品や運用・分配手法等が特殊な金融商品については、どのような顧客ニーズに合致させるよう組成しているのか、また、それが当該金融商品に適切に反映されているか検証を行い、より詳細な想定顧客属性を慎重に特定すべきである。 ⇒ HC原則2.4.1、3.2.1、4.1.1、5.1.2、5.2.2、5.2.3
    8. (注3) 金融商品の組成に携わる金融事業者は、製販全体として最適な金融商品を顧客に提供するため、顧客のニーズの把握や想定顧客属性の特定に当たり、商品の複雑さやリスク等の金融商品の特性等に応じて、金融商品の販売に携わる金融事業者との情報連携や必要に応じて実態把握のための調査等に取り組むべきである。また、金融商品組成後の検証の実効性を高める観点から、金融商品の販売に携わる金融事業者との間で連携すべき情報等について、事前に取決めを行うべきである。 ⇒ HC原則4.1.1、4.2.1、5.2.1
    9. 補充原則4. 補充原則4. 金融商品の組成に携わる金融事業者は、金融商品の組成時に想定していた商品性が確保されているかを継続的に検証し、その結果を金融商品の改善や見直しにつなげるとともに、商品組成・提供・管理のプロセスを含めたプロダクトガバナンスの体制全体の見直しにも、必要に応じて活用すべきである。また、製販全体として顧客の最善の利益を実現するため、金融商品の販売に携わる金融事業者との情報連携等により、販売対象として想定する顧客属性と実際に購入した顧客属性が合致しているか等を検証し、必要に応じて運用・商品提供の改善や、その後の金融商 品の組成の改善に活かしていくべきである。 ⇒ HC原則2.4.1、3.2.1、4.1.1、5.1.2
    10. (注1) 金融商品の組成に携わる金融事業者は、商品性の検証に当たっては、恣意性が生じない適切な検証期間の下でリスク・リターン・コストのバランスが適切かどうかを継続的に検証すべきである。当該金融商品により提供しようとしている付加価値の提供が達成できない場合には、金融商品の改善、他の金融商品との併合、繰上償還等の検討を行うとともに、その後の商品組成・提供・管理のプロセスを含めたプロダクトガバナンス体制の見直しにも、必要に応じて活用すべきである。 ⇒ HC原則2.4.1、3.1.1、3.2.1、4.1.1、5.1.1、5.1.2
    11. (注2) 金融商品の組成に携わる金融事業者は、商品の複雑さやリスク等の金融商品の特性等に応じて、商品組成後の検証に必要な情報の提供を金融商品の販売に携わる金融事業者から受けるべきである。情報連携すべき内容は、より良い金融商品を顧客に提供するために活用する観点から実効性のあるものであるべきであり、実際に購入した顧客属性に係る情報のほか、例えば顧客からの苦情や販売状況等も考えられる。金融商品の販売に携わる金融事業者から情報提供を受けられない場合には、必要に応じて金融商品の販売方法の見直しも検討すべきである。また、金融商品の販売に携わる 金融事業者から得られた情報を踏まえた検証結果については、必要に応じて金融商品の販売に携わる金融事業者に還元すべきである。 ⇒ HC原則5.2.3、5.2.4、5.2.5
    12. (注3) 金融商品の組成に携わる金融事業者は、運用の外部委託を行う場合、外部委託先における運用についても検証の対象とし、その結果を踏まえて、必要に応じて金融商品の改善や見直しを行うべきである。金融商品の組成に携わる金融事業者と金融商品の販売に携わる金融事業者の間で連携する情報については、必要に応じて外部委託先にも連携すべきである。 ⇒ HC原則2.3.2
    13. 補充原則5. 金融商品の組成に携わる金融事業者は、顧客がより良い金融商品を選択できるよう、顧客に対し、運用体制やプロダクトガバナンス体制等について分かりやすい情報提供を行うべきである。 ⇒ HC原則2.5.1、3.3.1、4.3.1、5.3.1、5.3.2、5.3.3、5.3.4
    14. (注1) 金融商品の組成に携わる金融事業者は、顧客に対し、自ら又は必要に応じて金融商品の販売に携わる金融事業者を通じて、その運用体制について個々の金融商品の商品性に応じた情報提供を行うべきである。例えば、運用を行う者の判断が重要となる金融商品については、当該金融事業者のビジネスモデルに応じて、運用責任者や運用の責任を実質的に負う者について、本人の同意の下、氏名、業務実績、投資哲学等を情報提供し、又は運用チームの構成や業務実績等を情報提供するべきである。 ⇒ HC原則2.5.1、3.3.1、4.3.1、5.3.1、5.3.2、5.3.3、5.3.4
    15. (注2) 金融商品の組成に携わる金融事業者は、金融商品の商品性に関する情報についても、金融商品の販売に携わる金融事業者と連携して、分かりやすい情報提供を行うべきである。 ⇒ HC原則4.2.1

遵守状況の振り返り

宣言の変遷

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