創業10周年記念
成長を支える投資の原点へ
すべての空をつなぐものとして。成長とは、意志が芽生えた瞬間から始まり、そこに強いマインドが注がれる限り、その可能性は無限に拡大します。
HCアセットマネジメントが歩んできたこの10年には、価値観を一変する社会事象が連続し、その激しい変化の中で、私たちの掲げた理念は幾度となく試練に晒されました。しかし、いかに厳しい時代状況になろうとも、私たちの哲学が揺らぐことはありません。なぜなら、”成長を支える”という一点において、私たちの意志と哲学は、金融の普遍の心理を指し示しているからです。未だ自信を取り戻せずにいる日本にあって、この真理は希望であり、次の日本を形づくる推進力となるものです。今、私たち日本人に必要なのは、明るい未来を見つめること、陽の燦々と輝く広い空に目を向けることでしょう。
日本がかつて大いなる成長を成し得たのには理由があります。そこには、戦後の荒涼とした大地から新芽が立ち上がるように明るい未来を希求する、その成長への強い意志があったからです。そして、この意志を具現化するものとして、産業を支援する優れた金融スキームが構築され、金融本来の社会的責務が果たされていたからに他なりません。こうした高度経済成長を支えた数々の価値を見直し、成長に投資するという金融の原点を見つめ直すことが、今求められています。そうした価値の再評価を通じて「Japanese」を徹して突き詰めていくこと、その先にこそ、真の意味におけるグローバルの地平が拓かれていくのです。
すべての空はつながっています。空はすべてをつなぐものとして、過去と未来、人も地球も、世界のあらゆるものをつないでいます。金融とは、私たちを穏やかに覆いつなぐ空のように、すべての成長を支えつないでいくものであり、未来に向けてあらゆる可能性を紡ぐものでなければなりません。私たちHCアセットマネジメントは、HC(Human Capital：人的資本)の無限の可能性を追求し、あらゆる枠組みを超えて、社会の成長、人々の成長に貢献する礎として歩み続けていきます。
すべての空をつなぐものとしてHCアセットマネジメントの新しい10年が、今ここに始まります。
10年前の今頃…
第1話
2002/11/13
前身HCAの創立記念日
10年前のこの日、2002年11月13日に、HCアソシエイツという会社が設立されました。この会社は、純粋持株会社として設立されました。後に、この子会社として、HCアセットマネジメントが設立されることになります。設立時の株主は、HCアセットマネジメントの現代表取締役社長の森本紀行以下、現常務取締役の橋本あかねなど、HCアセットマネジメント創業時の関係者でした。
HCアソシエイツは、後に改称してMOZAホールディングスになります。MOZAの事業は、事実上、HCアセットマネジメントを所有するだけのことでしたが、一応は別会社ということで、独自の事務所とロゴをもっていました。
その後、親子で法人を分離する理由もないということで、両社が合併します。その時、金融商品取引業者としての登録を継続するために、子会社のHCアセットマネジメントを存続会社として、親会社のMOZAを吸収合併しました。そのため、11月13日は、MOZAの設立記念日でしたが、そのMOZAが消滅してしまったので、今では何でもない日になってしまいました。
そうはいいましても、11月13日が実質的なHCアセットマネジメントの創業の日であることに変わりはありません。HCアソシエイツもHCアセットマネジメントも英字略称はHCAです。このHCAという表記は、HCアセットマネジメント設立後も暫く使われていました。いうなれば、11月13日はHCAの設立記念日ですね。
第2話
2002/11/20
神保町に居を構える
10年前の今頃、HCアソシエイツが事務所の入居の申込みをしています。会社設立の登記は、既に、千代田区神田神保町1-13コンベックス神保町という実際に入居したビルの住所になっていますので、契約前に仮約束していたものを、設立後に正式な契約の申し込みとしたものです。契約日は11月28日で、契約始期は、きりのいい12月1日でした。そこから内装を始めましたので、事務所における業務開始は翌2003年の1月の初めになりました。
写真がそのビルです。開業時には、この9階にいたのですが、その後、人員の増加に伴い、3～5階の3フロアを使うようになりました。この3フロアは珍しい作りで、中に内階段があって行き来できるようになっています。このビルはバブル最末期の建築で、このフロア通しのところは銀行の空中店舗として作られたからなのです。銀行店舗には厳しい規制があって、外に出ないで店舗内を移動できることが義務つけられているのです。
このビル、神保町交差点の白山通りに面したところにあるのですが、道路の拡幅計画のあるところなので、道路から奥まったところに建っています。そして、ビルの前には、いずれ道路用地になるはずのところに古い家が残っています。ビル入口に向かって右が中華料理屋で、左が床屋(今は飲食店になったようです)です。その間に入口があって、ひどくわかりにくいので、多くの来客の方が迷われたものです。
ここには2012年5月に現在の事務所に移転するまでいました。移転といいましても白山通りを挟んで僅かの距離動いただけです。今も創業の地、神保町にとどまっております。
（写真：officee）
第3話
2002/11/29
HCアセットマネジメントの正式な設立記念日
10年前の今日、2002年11月29日に、HCアセットマネジメント株式会社が設立されました。先に設立された持株会社のHCアソシエイツの100%完全子会社として設立されたのです。設立時の代表取締役社長は現任の森本紀行で、設立地は神保町の親会社と同じ場所です。
持株会社の設立日の11月13日は実質的な当社の創業記念日ですが、この11月29日は当社の正式な設立記念日です。当社は今日で正式に10周年を迎えたわけです。
写真は設立時のロゴです。設立時といいましても、11月29日にはまだできていなくて、翌年の1月中頃にできたものです。名古屋のデザイン会社に発注したものですが、デザインを学ぶ学生から応募を募って、そこから選択するという仕組みの会社で、手ごろな料金が魅力でした。今のロゴに変更した2006年まで、3年ほど使われていました。
第4話
2002/12/ 3
何もない事務所で開業
10年前の2002年12月1日に、事務所に入居しました。千代田区神田神保町1-13コンベックス神保町9階です。この日が、物理的な意味での事業開始日です。
とはいいましても、内装もできておらず、机も椅子もないのですから、広々としたただの箱でした。業務開始の最初の業務は、事務所の内装と備品の実装です。翌年の1月9日に、身内だけの小さな事務所開設パーティーを行っていますので、12月いっぱいは内装工事が行われていたのだと思われます。
第5話
2002/12/17
事務用機器のリース契約
10年前の今頃、パソコンやコピー機などの事務用機器のリース契約を結んでいます。なにしろ、売上げもない設立直後の会社ですから、リース会社も簡単には契約をしてくれません。つてを辿って、某リース会社との契約に漕ぎつけたのはいいのですが、よくある話で、社長個人の連帯保証を要求されました。写真が契約書ですが、社長の森本紀行の個人保証がついています。
このときの機器は、かなり以前に全てリース期間が終了して返却等されていますので、何も残っていません。
第6話
2002/12/25
家具が搬入される
10年前の今頃、机や椅子などの家具が搬入されます。どういう拘りであったのか現在では不明ですが、かなり高級な家具を購入しております。それゆえに大切に長く使っていて、当時の家具は今も現役です。
写真は、当時から使われている椅子。椅子も机も、社長以下全員が同じものを使っています。これは、現在も同じです。もっとも、今では、唯一の例外として、社長だけが異なる椅子と机を使っていますが。
第7話
2003/1/ 9
事務所開設パーティー
10年前の今日、2003年1月9日に、内装が完成した事務所のお披露目のパーティーを開きました。パーティーといっても、少人数の関係者を事務所にお招きしただけですが。翌10日にも同じように開催しました。少人数の関係者限定といえども、できるだけ多くの方のご都合に合うように、二日連続にしたのでしょう。
残念なことに、このときの記録となる映像は残っていません。残っていないというよりも、そもそも撮影自体しなかったのです。そういうものです、起業というのは。
写真は、当時の「大会議室」のテーブルです。いまでは、応接室の一つに使われています。
第8話
2003/1/23
投資顧問業の助言業登録
10年前の今日、2003年1月23日に、当時の投資顧問業法の下で、助言業の登録が完了しました。ですから、今日が、投資顧問会社としての法律的な意味での設立10周年の記念日となります。 12月10日に関東財務局に登録申請を出してから43日ですね。おそらくは早いほうだと思います。
写真が、関東財務局から頂いた登録証です。
第9話
2003/1/28
2回目のオフィス開きのパーティー開催
10年前の今日、2003年1月28日に、2回目のオフィス開きのパーティーを開催しました。このときも、27日と28日の２日連続で行って、できるだけ多くに方に来ていただけるようにしました。前回は狭い身内の会でしたが、このときはもう少し広めにお招きしたのです。といっても、事務所の中でのささやかな会でしたが。
例によって、何の映像記録も残っていません。写真は、お客様に送った案内状です。当時のロゴが付いていて、懐かしいです。
第10話
2003/2/ 1
共同創業者の橋本常務が参画
10年前の今日、2003年2月1日に、共同創業者で現在の常務取締役である橋本あかねが遅れて参画しました。現在のHCアセットマネジメントのメンバーのうち、創業時から在籍しているのは、現代表取締役社長の森本紀行と、この橋本あかねの２名だけです。
第11話
2003/2/25
パヴィリオン社との出会い
10年前の今頃、業務提携先のパヴィリオン（Pavilion）社と出会うことになります。2003年2月24日に、社長の森本と常務の橋本がカナダのモントリオールに行き、ブロックハウス・クーパー社を訪問します。そして、屋号になっている共同創業者のブロックハウス氏とクーパー氏となぜか意気投合、提携関係を結びます。この二人は後に引退し、事業はパヴィリオン社に引き継がれますが、HCとの親密な関係は今日に至るも全く不変です。
この2月24日のモントリオールは大雪でした。厳寒大雪の見知らぬ街での出会い、創業というのは、そうした偶然が幸いして初めて実現できるものなのでしょう。
（写真左：現在調査部長 ライアン・アンダーソン氏／右：現在社長 パトリック・べラン氏）
（本社ビル）
第12話
2003/3/ 6
投資顧問業協会に入会しました
10年前の今日、2003年3月6日に、当時の社団法人日本証券投資顧問業協会（現在の一般社団法人日本投資顧問業協会）に入会を認められました。投資一任業務認可前ですので、助言会社として入会したのでした。
第13話
2003/4/10
投資一任業の認可
10年前の今日、2003年4月10日に、当時の投資顧問業法のもとでの投資一任業務の認可を頂きました。10年振りに認可書をみますと、内閣総理大臣小泉純一郎と大きく署名されておりました。
これで本業の投資一任業務が開始できたのですから、この日をもって、HCアセットマネジメントの創業10周年というべきでしょう。
第14話
2003/4/18
創業記念セミナを開催
10年前のこの日、2003年4月18日に、創業記念セミナを大々的に開催しました。ホテルオークラ別館の｢曙｣の間です。大きな部屋ですが、約270名ものご出席をいただいており、大変に盛況な会になりました。
「資本市場が大きく変貌する今、従来の運用で機関投資家は資産を守れるか？」という問題意識のセミナですが、これは、同時に、創業の理念にも通じるものだったわけです。当時の東京大学大学院教授の若杉敬明先生が、「クレジットが崩壊する中でのＪＧＢへの集中投資に死角はないか？」という題で講演くださったわけですが、今日でも有益な視点ではないでしょうか。
第15話
2003/4/28
日経平均株価のバブル崩壊後最安値更新
2003年4月28日に、日経平均株価の終値は7607.88となり、バブル崩壊後の最安値を更新しました。とんでもない時期に創業したものだと思われたのですが、底での創業だけに、前向きに考えれば後は上がるだけ、ということでもあったのでしょう。事実そうなったのですが、わずか5年後、2008年10月27日に終値7162.90で最安値を更新しようとは、誰が思ったでしょうか。
激動の10年、皆様のご支援のもと、しっかり歩みぬいてきました。今後の10年が平らかだとも思われませんが、さらに力強く歩んでまいりたいと思います。
